【読者記録】ご機嫌な彼女たち(石井睦美)

ご機嫌な彼女たち

ご機嫌な彼女たち

  Kindle版 ⇒ ご機嫌な彼女たち (角川書店単行本)

離婚に傷つき娘と暮らす寧、年下の恋人のいる万起子、娘が口を利かない美香。夫を癌で亡くした崇子の料理屋には、今日もバツイチ女性が集まる。結婚、出産、離婚、自立、人生の転機に必要なものを探りながら--

ご機嫌な彼女たち:Amazon.co.jp:本

20代の美香、40代の万起子と寧、そして50代の崇子の4人のシングル・ワーキングマザーたちの、お仕事・子育て・恋愛小説。

形式的には短編連作集だが、内容的には長編小説に近い内容で、メインは家庭環境、経済事情、シングルマザーとなった経緯など全てにおいて他の3人に比べ幸薄い美香の、自立と自身の幸せを確立するまでのものがたり。

それぞれに問題や悩みを抱えながらも、前向きに逞しく進んでいく彼女たちの友情を、作者はそつなく、ときにささやかな感動をも交えながら、ストレートに描き上げた。。

日経の書評欄で北上次郎が褒めていたが、いかにも氏の好きそうな小説である。
style.nikkei.com

こういう屈託のない素敵な小説に、素直な好感をもてる自分に、少しホッとしたりしている今日この頃でもある(笑)