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【ブックレビュー】『千鳥舞う』(葉室麟)

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千鳥舞う

千鳥舞う

2011年下期の直木賞作家、葉室麟の時代小説。
自分にとっては今まで全く縁のなかった小説家だが、日経の書評欄でベタボメだったので、手にとってみた。
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福岡藩お抱えの狩野門の絵師、衣笠春崖の弟子の女絵師、里緒(号は春香)を主人公に、彼女が博多の大店に依頼されて描くこととなった「博多八景」をめぐる、10篇の短編連作集。

里緒の情念と、絵師としての矜持の、その2つが織りなす綾を中心に、里緒をめぐる人々の人生模様も交え、生きることの無常さと希望を、淡々と、しかし力強く描き上げた、極めて良質な時代小説である。

無知を晒すが、その文体の凛とした感じから、女流作家かと思ったほどで、読後すぐググったらオッサンの画像が並んだので、少しがっかりした(笑)

かって松本清張賞受賞時に「藤沢周平を思わせる正攻法の歴史小説」と評されたそうだが、実に時代小説の良さを感じさせる、絶妙の味と抜群の上手さを感じる。
いい作家と巡り会える喜びを、また感じることが出来た.......小説は面白い!

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