『海辺のカフカ』読了!!

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
書評を書くなんて大それた事は出来ない。
何故なら一気に(イコール、結構雑に)読みきってしまったので、ずいぶんと色々なことが、まだ分からないままなのだから。
それでも一気に読みきることを優先してしまったのは、単純に「面白かった」からにほかならない。
その「面白さ」は、所謂「エンターテイメント小説」的なそれである。
言葉を変えれば表面的な部分で「冒険小説」として非常に「面白かった」のだ。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、「冒険小説」的パートと「純文学」的パートをパラレルに進行させることによって、「こっち」側と「あっち」側という村上ワールドを表現していた。
しかし『海辺のカフカ』は「冒険小説」の皮を被った「純文学」という形式で、やはり村上ワールドを表現している。
だから、「私は大沢在昌とか船戸与一とかの大ファンである」と言う人も楽しめるだろう。
また、恋愛小説としても充実した仕立てになっているので、『ノルウェイの森しか読んでない村上春樹ファンでも充分に楽しめる。
しかし.....しかしである。
きっとそれだけじゃないのだよね?
もう一度読んでから出なおしてくる事にする。
でも、「メタファー」の意味を未だキチンと理解できない「た」に、なにが分かるのだろうか?