小説家の内緒話
- 作者: 瀬戸内寂聴,山田詠美
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 文庫
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2/14に「買ったよ〜っ♪」って書いてから、随分経ってしまった。
薄い本*1だから、ほぼ一日で読了してしまったのだが、どうコメント付けて良いか悩んでいたら、一週間以上過ぎてしまった。
実は「瀬戸内寂聴」って、殆ど読んだことが無い。「素敵な作家」だってことは良く知っているのだが、今一歩「同じ時代の空気」を共有していな人の小説は(読みたくないわけでなく)後回しになってしまう。
「山田詠美」は前にも書いたとおり、大好きな作家の一人である。
特に「恋愛」についての様々な現象を、最高に「素敵」な文章(テクスト)で「理屈」づける才能ついては、天才的なものがあると断言できる。
それは初期の「24・7(トウエンティフォー・セブン)」に代表される短編たちや、大衆的な人気のある「ぼくは勉強ができない (新潮文庫)」や、比較的近著*2の「A2Z (講談社文庫)」においても、氏の圧倒的な文筆力を前提として、心から断言できる。
そんな二人の対談集だから、エライ期待して買ったのが失敗だった。
あんなに鋭いく素敵なテクストを書く人が、言葉がそのままテクストになってしまうとき、それは甚だ期待していた以下のものにしかならない。
「山田詠美」はきっと天才的な文章表現力をもちながらも、「対談」という刹那的な表現の場では、それを充分にに発揮し得ないのだろう。
「山田詠美」が基本的には「聞き役」に廻っているのも、「詠美ファン」にとっては不満なのかもしれない。